広島県安芸郡海田町稲荷町7-13
TEL:082-822-3934
ロゴデザイン・グラフィック:絵図屋
http://www.ezuyalan.com/
業種/
精肉店
工種/
新築
構造/木造
規模/2階建
床面積/196㎡(59坪)
⬛ウエダショウテン
2021年12月オープン。
創業明治10年。100年以上の歴史を紡いできた
老舗精肉店「植田商店 本店」の移転プロジェクトは、
一本の電話から始まった。
声をかけてくれたのは、
日頃から信頼を寄せているグラフィックデザイン事務所「絵図屋」さんだった。
「広島で新築の案件があるんだけど、広島いけます?」
詳しく話を聞けば、あの植田商店が本店を新築移転するという。
歴史ある名店の新たな節目に携われる高揚感を胸に、
さっそく現地調査へと向かった。
眼前に現れた既存の本店は、長年の歳月を物語るように風格を漂わせつつも、
老朽化が進み雨漏りさえしている状態だった。
長年この場所で肉と向き合ってきた現場スタッフたちに歩み寄り、
日々のオペレーションや使いづらさを丁寧にすくい上げていく。
職人たちの手惑いをなくし、次の時代へ繋ぐ空間をつくるための大切な対話だった。
新しく店を構える場所は、現店舗の真向かいにある土地。
しかし、そこは「L字型」という変形地だった。
来客用の駐車場をしっかり確保しようとすると、
配置の自由度は一気に狭まる。
パズルのピースを合わせるように、
土地の制約と理想のレイアウトを極限まで探る日々が続いた。
目指したのは、歴史の重みを尊重しながらも新しい風を吹き込むデザインだ。
老舗としての品格を損なうことなく、
広島の街並みにすっと溶け込む佇まい。
端正な和の要素を纏わせながら、次代を担う「植田商店」の
新たなフラッグシップにふさわしい意匠へと結晶させていった。
伝統を受け継ぎ、未来へと暖簾を掲げる一着の空間が、こうして形づくられていった。
