ヌードな家 #021
2016年 完成。
海山に囲まれ温暖な気候に恵まれたこの島に、周囲を見渡すように建つY邸。
長年手付かずのままだったこの土地は、雑草や巨石を撤去する作業から始まった。
外観は島の景観を損なわないよう落ち着きのある普遍的なデザインとした。
この住宅において、要でもある開口部は
海側に大きく開き、室内側の窓枠の見付け幅を太くすることで、
その先に見える景色を切り取るフレームの役割となるよう演出した。
また、テラスの軒をあえて深くすることで開放感が増し、
一歩外に出ると、一面に広がる絶景が時が経つのを忘れさせてくれる。
室内では、ご主人の要望でハイカウンターを設置し
家具や建具には艶感をもたせ高級感を演出した。
壁には濃い暖色の壁紙を採用し、落ち着いた雰囲気に仕上げながら
サッシや窓枠、巾木はコントラストを強くし空間を引き締めた。
また、リビングダイニングと和室を一体にすることで心地よい海風が吹き抜け
家族や親戚、友人達が集まってなごやかに団欒することができるスペースとなった。